抗がん剤治療中のウィッグ選び方|準備のタイミング・素材・予算の考え方

抗がん剤治療が始まる前、もしくはすでに始まっていて、「ウィッグをどうしよう」と考えている方へ。治療のことだけでも大変なのに、ウィッグ選びまで一度に考えるのは負担が大きいと思います。

この記事では、抗がん剤治療中のウィッグ選びで「これだけ知っておけば判断しやすくなる」というポイントを整理しました。

いつ準備すればいいのか

抗がん剤の種類にもよりますが、投与開始から2〜3週間ほどで脱毛が始まることが多いと言われています。

では、その前に急いで買うべきかというと、焦って購入する必要はありません。

理由はシンプルで、焦って選ぶと失敗しやすいからです。「とりあえず安いもので」と通販で買ったものの、サイズが合わない、色味が違う、かぶったときの違和感が強い——そういったケースは少なくありません。結局もう一つ買い直すことになり、お金も気持ちも余計に消耗します。

脱毛が始まってからでも間に合います。大切なのは「慌てずに、ちゃんと選ぶ」ことです。

ただし、治療が始まると体調がすぐれない日が増えます。体調のいい日に「相談できる場所」だけ確認しておく——これだけでも、気持ちの余裕がかなり違います。

ウィッグの種類を知っておく

ウィッグは大きく分けて3つのタイプがあります。

既製品

すぐに購入でき、比較的手頃な価格帯から選べます。サイズやカラーのバリエーションがあり、在庫があればその日のうちに持ち帰ることも可能です。

デメリットは、誰にでも合うように作られているため、そのままでは顔まわりや襟足のフィット感が合わないことが多い点です。購入後にカット調整をすることで、自然な仕上がりに近づけられます。

セミオーダー

ベースとなるデザインの中から、サイズ・カラー・毛の長さなどを選んでカスタマイズする方法です。既製品よりフィット感が良く、フルオーダーほど時間がかかりません。納期は2〜4週間程度が一般的です。

フルオーダー

頭の型取りから行い、一から作るウィッグです。フィット感・自然さともに最も高いですが、完成まで1〜2ヶ月かかることがあります。治療直前だと間に合わない場合もあるため、検討する場合は早めに相談するのがおすすめです。

素材の違い:人毛と人工毛

ウィッグの毛材は大きく「人毛」「人工毛」「ミックス(人毛+人工毛)」の3種類があります。

人毛

見た目の自然さが最大の特徴です。ドライヤーやアイロンでのスタイリングもでき、「自分の髪のように扱える」感覚があります。ただし、湿気で広がったり、色あせが起きたりと、自分の髪と同じようなメンテナンスが必要です。価格帯は高めになります。

人工毛

スタイルが崩れにくく、洗った後も形が戻りやすいのが利点です。価格も人毛に比べて抑えられます。ただし、テカリが出やすい製品もあるため、品質の差が大きいのが注意点です。耐熱性のものとそうでないものがあり、アイロンが使えないタイプもあります。

ミックス

人毛と人工毛を混合したタイプです。自然さと扱いやすさのバランスが取れており、価格も中間帯に位置します。治療中だけ使うのか、長期間使い続けるのかで選ぶ素材が変わってきます。

予算の考え方

ウィッグの価格帯は数千円〜数十万円と幅が広く、初めて調べる方は戸惑うことが多いです。

大まかな目安として整理すると、こうなります。

タイプ価格帯の目安向いている方
通販の既製品数千円〜数万円とりあえず試してみたい・短期間だけ使いたい
メーカー既製品5万円〜30万円試着して選びたい・品質も重視したい
セミオーダー15万円〜30万円自分に合ったサイズ感がほしい
フルオーダー25万円〜40万円以上フィット感・自然さを最優先にしたい

「高ければいい」というものでもありません。半年間の治療期間だけ使うなら既製品で十分なケースもありますし、治療後も使い続けるならフルオーダーのほうが結果的にコスパが良いこともあります。

大切なのは、自分が「いつまで、どんな場面で使うか」を整理してから選ぶことです。

「医療用ウィッグ」の表示について

「医療用」と書いてあると安心感がありますが、実は法的に明確な定義はありません。

JIS規格(JIS S 9623)に適合しているものを「医療用」と表示しているケースが多いですが、この規格はあくまで品質の一つの指標です。規格を満たしていなくても良いウィッグはありますし、「医療用」と書いてあっても自分の顔や頭の形に合わないことはあります。

表示よりも、実際にかぶったときの見え方とフィット感で判断するのが確実です。

治療中のウィッグ生活で知っておくと楽なこと

脱毛の途中が一番扱いにくい

意外と知られていないのですが、「完全に脱毛した後」よりも「抜けている途中」のほうがウィッグの扱いが難しいことが多いです。中途半端に髪が残っている状態だとウィッグの収まりが悪く、蒸れやすくもなります。

インナーキャップ(ウィッグの下につけるネット)の選び方でかなり改善できるので、購入時に合わせて相談するのがおすすめです。

季節による快適さの違い

夏場はウィッグの下が蒸れやすく、冬場は静電気が起きやすくなります。通年で使う場合は、通気性の良い土台ネットを選ぶ、季節に合ったインナーキャップに替える、といった工夫が快適さに直結します。

地毛が戻ってきた後の「移行期間」

治療が終わると少しずつ髪が生えてきますが、「いつウィッグを外すか」の判断も意外と悩むポイントです。ベリーショートくらいの長さになるまではウィッグを使い続ける方が多いですが、その間のスタイルをどうするか、地毛のケアをどうするかは、美容師に相談できると安心です。

助成金制度について

自治体によっては、医療用ウィッグの購入費用に対して助成金を支給する制度があります。埼玉県内でも市町村ごとに制度内容が異なりますので、お住まいの自治体の窓口やホームページで確認してみてください。

購入後の申請になることが多いため、レシート・領収書は必ず保管しておきましょう。知っているかどうかで数万円変わることがあります。

美容室I'Mでのウィッグ相談について

当店では、抗がん剤治療中の方のウィッグ相談を受け付けています。初回のご相談では、今の状況やご希望を伺ったうえで、どんなウィッグが合いそうかを一緒に考えるところから始めます。

担当するスタッフ堀田(nanako)は、自身も乳がんの治療を経験し、ウィッグを使って過ごした時期があります。治療中の体調の波や、ウィッグ生活の中で感じる不安を、実感として理解しているスタッフです。

「まだ治療前で、何も決まっていない」という段階でもまったく問題ありません。むしろ、そのタイミングで来ていただけると、焦らず選べます。

料金の目安

ケア・カット

メニュー料金(税込)
ウィッグカット(当店購入)¥6,600
ウィッグカット(他店購入)¥11,000
ポイントカット(当店/他店)¥3,300 / ¥5,500
ディープクレンジング¥5,500

ウィッグ本体

タイプ既製品フルオーダー
ポイントウィッグ¥55,000〜¥77,000〜
ハーフウィッグ¥165,000〜¥220,000〜
フルウィッグ¥220,000〜¥275,000〜

※購入時の初回フィッティングカットは無料です。

ご予約・ご相談

完全予約制/ウィッグ対応は10:00〜13:30(堀田出勤日)
埼玉県草加市/獨協大学前駅すぐ

相談だけでもOKです。来てみて合わなければそれでいい、というスタンスでお待ちしています。

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